東京の島、八丈島
「東京にある南国」で満喫する、大自然の癒しを

Words :
RIRICORO
Tokyo island “Hachijojima” Great nature’s comfort on tropical island in TokyoTokyo island “Hachijojima” Great nature’s comfort on tropical island in Tokyo

都会を抜け出して、常夏の島へ

八丈島は東京の南方に位置する亜熱帯の島です。羽田空港からなら小一時間の距離。船旅と美しいオーシャンビューをゆっくりと楽しみたいなら、フェリーも利用できます。

島の空港の近くには、八丈ビューホテルと八丈島パークホテルの二つの旅館があります。八丈ビューホテルは、大型リゾートホテルのような外観ですが、和式の畳部屋があり、本格的な和食を客室でいただけます。窓から望む美しいオーシャンビューも魅力の一つです。地下にある本格焼酎バー、スマイルでいろいろな銘柄の島酒を飲み比べ、ディープなローカル体験をしてみるのもいいでしょう。気さくで親切な夫婦が長年にわたって営む八丈島パークホテルには、10室の心地よい畳部屋があるアットホームな宿です。ロビーでは堂々たる八丈太鼓が出迎え、館主夫婦が息の合ったパフォーマンスを披露してくれます。

八丈ビューホテルからの眺望
八丈ビューホテルからの眺望
八丈島のローカルに詳しい 宮代オーナー
八丈島のローカルに詳しい 宮代オーナー
八丈島パークホテルの畳部屋
八丈島パークホテルの畳部屋
地元民の笑顔と八丈太鼓
地元民の笑顔と八丈太鼓
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ユニークな八丈島

八丈島は、他のどんな場所とも違う、個性豊かな島です。もっとも意外な事実の一つが、東京都に属しながら日本の南部地域やハワイのように温暖な気候であることです。また、二つの火山(三原山と八丈富士)がつながってできた独特のひょうたん型をしていることもユニークな特徴です。そのため、「ひょうたん島」とも呼ばれています。

八丈島の名の由来は、島の伝統工芸品である絹織物、黄八丈とされています。島に自生する植物の染料で染めた糸を、縞模様や格子模様の生地に織ったものです。鮮やかな黄色の独特の滋味と光沢が美しい、すばらしく上質な絹布です。黄八丈織物は、古くから着物などさまざまな衣装に用いられてきました。黄八丈ゆめ工房という古い工房では、数名の職人が染色し、生地を織って、多彩な工芸品をつくっています(職人の作業は間近で見学できます!)。

黄八丈ゆめ工房の職人
黄八丈ゆめ工房の職人
Local Cuisine & Ultimate Relaxation

島寿司とくさや

皆さんは島特有の寿司、島寿司をご存知でしょうか。八丈島の近海で獲れる旬の魚を使った郷土料理です。寿司種は醤油ベースのタレにつけてヅケにしています。ワサビの代わりにカラシをのせて食べるのでスパイシーです。私は初めて食べてみたのですが、普通のお寿司よりもおいしいと感じました。

八丈島のもう一つの珍味が、くさやです。魚を塩漬けしてから干したもので独特のくさみがあります。臭いは強烈ですが、ご飯のお供やお酒(特に焼酎)のつまみとしてなら結構いけます。新しい冒険をしてみたい人は、藍ヶ江水産という有名な地魚干物食堂で、ぜひくさやにチャレンジしてください。

リラックスできる美しい小道
リラックスできる美しい小道
An adventure to fill your soul An adventure to fill your soul

小道をゆき、温泉につかって、自然を満喫

私は旅のあいだずっと田舎道を徒歩で移動し、自然と新鮮な空気を満喫しました。おかげで日々のストレスがすっかり解消できました。こうした田舎道には、海から運ばれた「玉石」による石垣もみられます。夜は、「みはらしの湯」という絶景の露天風呂で身も心も癒されました。

八丈島への初めての旅は、期待していた以上に思い出深いものとなりました。島民が、島の自然の恵みで、あれほど沢山の工夫を生み出てきたことに、本当に驚きを感じました。八丈ビューホテルの支配人で、八丈島観光協会の会長もされていた、宮代さんの心強いサポートのおかげで、私の旅はたいへん充実したものになりました。黄八丈や八丈太鼓など、日本文化について多くのことを学ぶなかで、日本人の心意気やホスピタリティーを強く感じることができて、忘れがたい旅となりました。

郷土料理店「梁山泊」の島寿司
郷土料理店「梁山泊」の島寿司
絶景露天風呂「みはらしの湯」
絶景露天風呂「みはらしの湯」
八丈島の美しい夜景
八丈島の美しい夜景
八丈ビューホテルの本迹焼酎バー「スマイル」
八丈ビューホテルの本迹焼酎バー「スマイル」
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東京からほんの一時間で
旅のひとときが”タイムレス”な感動に

八丈島の島民は気さくで懐が深く、旅行者にはほんとうに親切です。なぜなら、自分たちのすばらしい島の魅力をもっと多くの人々に知ってもらいたいと思っているからです。休暇には多くの日本人が、ハイキングや釣り、ドライブ、新鮮なシーフードなどを目当てにこの島を訪れるそうです。東京からほんの一時間で南国を満喫できる八丈島は、たくさんの旅行者を魅了することでしょう。週末旅行に訪れる人もいれば、島に移住する人もいます。一度訪れると、永遠にここにいたいと願うようになるかもしれません。